ゾウさん騒動

今日は息子と妻と従姉妹3人娘と6人でサーカスを見に行った。空中ブランコあり、猛獣ショーあり、マジックあり、曲芸ありと盛り沢山だった。一番前の席だったので虎やライオンが出て来たら泣き出すんじゃないかと心配したが、杞憂だった。泣き出すどころか奇声をあげて喜んでいた。息子の好きなキリンさんやゾウさんが出てきた時は顔をくしゃくしゃにして喜んでいた。バイクショーの時も音が大きいので心配したが、大丈夫だった。帰りしな本物のゾウさんと写真が撮れるサービスがあり、せっかくだから息子と妻と一緒に写真を撮ってもらった(1回800円)。今日はそこまでは凄く順調だった。息子にとっても楽しい1日として無事終わるはずだった。
しかし、ここで息子の駄々っ子病が始まった。写真を撮って、次の順番の人達と入れ替わる際、息子は『ゾウさん、ゾウさん』と叫びながら、ゾウさんから離れようとしない。結構沢山並んでいたので、ここは抱っこして強制退去したのだが、息子はどうしても諦めきれない。仕方ないのでもう一度列の最後尾に並び、今度は従姉妹3人娘と写真を撮ろうと説明したが、何故か順番が来るとイヤだイヤだと後ずさり。我々が最後尾だったので、係りの人も『どうしますか?』と心配そうに聞いてくる。ゾウさんの調教係の現地の人は『撮るのか撮らないのかハッキリしろよ、俺は腹ぺこなんだ』と言う感じでこちらの様子を眺めている。まあ息子が嫌がっているのを無理やり写真を撮る訳にもいかず、写真はお断りした。するとテントの中のゾウさん達(2頭)は奥の方へと帰ってしまった。これを見た息子はまた大騒ぎ。ゾウさんゾウさんと騒ぎ立て、その場から動こうとしない。気が付くと周りには我々しかいない。従姉妹達はこの後実家へ帰らなければならず、あまりゆっくりもしていられない。我々が取った作戦は、置き去りにして帰ることだった。息子は『マァーアマァーッ』と叫んでこっちを見ているが、ある程度距離が離れると、泣きながら走ってくる。そしてまた距離が離れると、今度は手に持っている帰りの切符とさっきの写真代になるはずだった千円札を泣きながら『ポイッ』と叫んで地面に投げ捨てる。そしてまた距離が離れると、今度は近くまで走り寄ってきて、サーカス会場の方へ向けて『どうぞ、どうぞ』と叫んでいる。これには従姉妹も大爆笑だった。
何とか電車とタクシーを乗り継いで家まで帰り、今は落ち着いている様子。余程サーカスが楽しかったのか、ゾウさんが名残惜しかったのか、それとも写真を撮る過程で息子として納得出来ない手順があったのか。まあまた連れて行ってあげるから、今日の所は楽しかったという事で良しとしてくれ。
しかし、これで、これから先息子が小学生になり、中学生になっても、大人になっても、従姉妹達に『サーカスに行った時は大変だった』とゾウさん騒動として語り継がれるだろう。可哀想だが自業自得。頑張れ息子。