坂の上の雲

東野圭吾の「あの頃僕らはアホだった」を読み終え「本当にアホだったんだ」と感心しつつ、「この手の私小説なら椎名誠の方が上だな」などとエラそうに批評したりしながら物足りなさを抱いていると、妻が俺の昔の部屋(今は息子の部屋)から司馬遼太郎椎名誠の本を沢山見付けて来てくれた。俺は早速、新橋烏森口青春篇を読み始めたが、それよりも今秋NHKでテレビドラマが始まる「坂の上の雲」を妻に解説しながら読ませる為に、何年か振りに再び読み始めた。明治という激動の時代の気運に乗って、正岡子規秋山好古秋山真之兄弟が愛媛松山から上京し、立身出世していく言わば青春ストーリーであり、また極東の小国日本が知恵と勇気を振り絞り、外交などを含めた総力戦で欧米の列強からの攻撃を防ぐ様子を日露戦争などを通して紹介する歴史ドラマだ。
この小説のテレビドラマ化はとても楽しみだが、時代背景など少しでも理解して観た方が絶対面白いはずで、妻には是非読んでもらいたい。もっとも妻は「あたしゃテレビで勉強するよ」とあまり乗り気ではない。ふう。

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

新橋烏森口青春篇 (新潮文庫)